気象神社物語(35)
小正月の「山焼き」・「火祭り」
各地で小正月頃は「火祭り」や「山焼き」による神事が多くあります。
奈良市の若草山の山焼き行事は1月24日夜営まれ(写真)、奈良市内のホテルの屋上から観覧する機会に恵まれました。
今シーズン一番の寒気で小雪がちらつく中、午後5時50分に花火が200発打ち上げられ、午後6時に冬枯れの草地約33ヘクタールに点火され、山肌に静かに広がって、暗い山肌が赤い炎で染まる景色は30分続き、とても幻想的でありました。
若草山の山焼き行事の起源には諸説ありますが、三社寺(春日大社・興福寺・東大寺)の説によれば、若草山頂にある鶯塚古墳の霊魂を鎮める祭礼とも言われています。
このほかにも若草山を1月頃までに焼かなければ、何か不祥事件が起こることや三社寺の農地争いを奉行が仲裁し、関係者立会いのもと山を焼いたと言う説もあります。
また、小正月には全国各地に「どんど焼き」と呼ばれている行事があり、松飾りやしめ縄などの正月飾り、お札などを燃やして正月に迎えた神々を送り出す「送り火」の神事を言い、地方の各神社でも行われています。
信州では「道祖神火祭り」と称し、集落内の路傍にまつる道祖神の「火祭り」として今でも残っています。特に、有名なものに野沢温泉スキー場では、高さ20メートルの巨大な柱で組んだ社殿の前で厄年の男衆と火付けの攻防戦を行う盛大な火祭り行事が今年も行われました。
いずれにしても、これらの小正月頃の火祭りの祈願は「五穀豊穣・家内安全」と火災予防のための役割も果たしています。
冬の行事の火祭りは、一年を無病息災ですごすことができ、また、観光スポットとしても最近は有名になってきました。
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